旧日向邸等研究委員会が東山荘に来訪

10月11日
旧日向邸研究委員会一行が東山荘に来訪されました。

熱海・東山荘(国の登録有形文化財)の隣地には、地続きにドイツ人建築家・ブルーノ・タウトが設計した旧日向邸(重要文化財)があります。
元来、東山荘と旧日向邸の敷地は、尾崎洵盛(おざき のぶもり)男爵の土地で昭和初期には温泉付き別荘地として分譲開発されました。
当時、銀行家の方々が挙って別荘を建てた事から、土地の人達はここを「銀行村」と呼んでいたそうです。

また、東山荘と旧日向邸は、共に清水組の施工で同年代に創建された、いわば兄弟のような存在です。
そうした事からも、委員会一行の皆様も東山荘の建物群や庭を大変興味深くご覧になっていました。

かつて「銀行村」と呼ばれた地域は、宅地化され周辺に高層マンションがそびえています。

そうした地域において、昭和初期の別荘建築の名残をとどめる東山荘と旧日向邸。
二つの文化財が現代において地続きで残っている事はとても価値ある事だと思います。

現在、東山荘は一般公開されていませんが、点と点の文化財が結ばれ線となり、さらに面となって将来的に複合構成されたエリアとして公開されれば、大変魅力的な場になるだろうと感じています。
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旧日向家熱海別邸地下室/文化遺産オンライン
http://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/177292