新しい年の幕開けに ~特別内覧会~


年が改まり、平成30年1月7日、約40名の市民の皆様が熱海・東山荘を訪れました。
通常は非公開の東山荘ですが、過去にご覧になった町内会長さんが、是非とも町内の皆さんにも見てもらいたいとお考えになり、その意を受けて東山荘の近隣の方々を対象とした特別内覧会が実現しました。

私たち、みがき隊メンバーも当日は管理者の方々とともに、ご案内のお手伝いをさせて頂きました。

冒頭、東山荘の別館に集まった参加者に、隊長が案内資料を使って、東山荘の全容と文化財としての特色などをお伝えし、その後は2班に分かれて敷地内を約1時間かけて巡りました。
東山荘は約千坪の敷地に点在する7棟の建物群の全てが、国の登録有形文化財になっています。
それぞれの建物をまわり、史実や建物の特色などの説明を聞きながら、時にカメラのレンズを覗き、皆さん大変興味深くご覧になっていました。

また、当日は澄み切った晴天の下、相模湾に浮かぶ初島、そしてさらに遠方、房総半島の突端の姿まで明瞭に見える最高の眺望でした。その景色を前に、皆さんからは感嘆の声が。

「いやぁ~(ため息)・・・素晴らしく景色のいいところですねぇ。」
「近所なのでいつも前を通っていますけれど、こんなにいい所があったなんて知りませんでした。」
「こういうところを喜ぶお友達を連れて、是非また来てみたいです。」

ご案内をしていて、東山荘の一般公開を望む声を多く聞きました。
希少な美材による多彩な建築美や、相模灘を取り込む景観美を体感され、名建築としての価値に触れて、親しみを感じて頂けたのではないでしょうか。

昭和初期の別荘建築の情景を今に残す名建築が熱海にあることを、皆さんが少しでも誇りに思って頂けたら、私達は嬉しいと思っています。
そして、この内覧会が東山荘の一般公開に向け、次への転機となった事を感じ、参加頂いた皆様に感謝いたします。
この日の午前中、熱海市では成人式が執り行われていましたが、その式典を終えて内覧会に参加頂いた新成人もいらっしゃいました。
その希望に満ちた笑顔と、華やかな振り袖姿は、新しい年を迎えた祝いの雰囲気に彩を添えてくれました。

これから社会を担う世代の方々、さらにその次の世代へと名建築の素晴らしさを伝え、そして継承していくあり方を、多くの市民の皆さんと考えていけたらと願っています。

(写真上:東山荘本館と相模灘に浮かぶ初島)
(写真中:東山荘別館 にて説明中)
(写真下:東山荘本館 前庭 建物を背景に記念撮影)



記事投稿:名建築・みがき隊チーフ 今野貴広