「親子でみがき隊」を思案中

先般、郷里に帰省した際、実家の一部屋を小学生の娘と「プチみがき隊」をしてみました。

文化財でも何でも無い、まったくどこにでもある普通の住宅ですが、築三十年以上を経過して、みがきをするには好都合でした。建築時に柱などの保護に塗られた砥の粉もまだ少し残っていたらしく、見違えるように綺麗になりました。

娘と一緒に、みがく前の柱の木肌をそっと指先で確認すると、何かザラザラと引っかかる感じがします。

水拭きの後、乾拭きで仕上げ、改めて指先で木肌を撫でると、さきほどのザラザラ感が消えて、滑らかな感じがはっきりとわかります。
見た目にも、くすんでいた木が艶やかになって、みがいた所の綺麗さが他の場所と比べて際立ちます。

 

娘は「うわっ!すごいっ!!」と、やや興奮気味。
いったん面白さがわかると、 土壁を傷つけないように、壁をクリアファイルで養生しながら、ドンドンみがきます。
綺麗になった部屋を見て、実家の母もとても喜びました。

そんな娘の反応を見ながら、子供たちを主役に、幼い子どもは親子で、みがき隊ができたらイイな、と思いました。 むしろ文化の継承を考えれば、未来を創造する世代こそ、こうした体験が必要だと考えます。

日本の木の建築の美しさや面白さやなど、みがきの体験を通して楽しく実感できる、そんな企画ができたらと、事務局で検討中です。

(写真上:帰省の新幹線の車窓から 夕映えの富士)