竹ペン

(左図)先日、みがき隊講師の太田新之介先生にご指導頂きながら、竹ペンを制作しました。後日、その竹ペンに墨を付け、和紙に「美我輝(みがき)」を描いてみました。

硯の上に水を垂らし、少しずつ墨を摩って描いて、磨って描いてを繰り返していくと、意図せずして、和紙一面に「美我輝」のグラデーションが現れました。

 

 

 

 

 

(右図)硯と墨が摩れる音、和紙と竹ペンが擦れる音。
何とも言えない心地よい音が私の心を整え、書と向き合う時間を作ってくれているかのようでした。

 

 

 

 

(左図)上が筆、下が竹ペンで描きました。
筆者はどちらも私ですが、材料が違うと印象はこうも違います。

 

 

 

 

 

竹が吸着する墨の量、和紙と擦れる音、描かれる線の太さ、線の繋がり方、和紙への墨の滲み方・・・。
今回、書を通じて、毛と竹の質感を少しだけ体感できたような気がします。

様々な材料に触れて・加工して・使うことは、みがき隊ワークショップでの建築部材の磨き方を学び、それを通じて、名建築の価値を知るヒントになるだろうと感じています。
今後も「体験」を通じて、様々な材料の質感を知っていきたいと思っています。



記事投稿:名建築・みがき隊チーフ 今野貴広