(写真:四国村入口にある看板)
先日、四国を訪れる機会がありましたので、香川県高松市屋島にある四国村
四国村は江戸から大正時代にかけて、四国各地で建てられた民家を中心とす
(写真:農村歌舞伎舞台)
農村歌舞伎舞台と呼ばれるこの建物は、江戸時代につくられ、春と秋に村民自らが演者となって
建物は間口約10.9m、奥行約8.2mと、舞台としては少し小
また往時は歌舞伎の場面転換をスムーズにするために舞台の円形の
現在は、舞台の上手から下手までひな壇がビッシリと飾られていた
(写真:旧山下家住宅)
旧山下家住宅と呼ばれるこの建物は、江戸時代につくられた香川県東端の山腹にあった農家で
間口約8m×奥行4.5mの寄棟造の平屋建てで、農作業をする土
木と竹が格子状に藁縄で結われた構造からは、繊細な技術で造られ
柱は名建築みがき隊の拠点でもあります熱海・東山荘別館と同じ、チョウナで表面加工が施された栗材が用いられていました。その中で、室内の中央に立つ大黒柱には、往時の生活の息
(写真:旧下木家住宅)
旧下木家住宅と呼ばれるこの建物は、江戸時代に徳島県の一宇村で造られた民家で、昭和51
構造体は大きく上下に分けられ、上部には太い梁を格子状に組み合
また、家人が亡くなった際、魂が家に宿ることを願って、湯灌の水を
(写真:四国村パンフレット)
伝統的な建築の型式が受け継がれる中で、地域の風土や当時の生活慣習に合わせて造られてきた建物からは家人の息吹や大工職人の知恵の一端が垣間見られ、往時のありのままの状態を継承する大切さを改めて感じます。復元についても使用材料が往時のままであれば、風趣
四国村の開設者である加藤達雄さんは、四国各地に古民家が点在して放置されている実態を知り、保存活動に尽力されたようです。その想いは受け継がれ、現在息子にあたる加藤秀樹さんは、四国村の理事長や構想日本の代表などを務められ、日本各地にある様々な魅力を活用していこうと幅広く活躍されています。
実は昨年3月、加藤秀樹さんは熱海・東山荘に「建築探訪の会」として来訪され、みがき隊事務局がご案内しておりました。これも何かのご縁でしょうか。
建物に関わらず、本当に良いものは後世に残っていくエネルギーを秘めて